名探偵本夢写楽

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和渡タイムテーブル

※あなたが犯人です

青酸カリをどうやって仕掛けるか。どうやって彼に飲ませるか。様々な案が思い浮かぶが、指針とするべき良い情報がある。彼は命を狙われているらしい。それならば、古典的ではあるがあのやり方でやってみるか。 そのためには参加者の利き手を確認しなければ。 14:00 別荘に到着する。写楽は『静かに』というジェスチャーをしながらそっと別荘に入ると、ある部屋のドアをゆっくり開けた。ドアの隙間から女性が見える。机に座って何かを書いていた。ペンは右手、右利きか。 写楽は勢いよくドアを開けると「亜土愛理!本日はお招きありがとう!」と言いながら部屋の中に入っていく。亜土愛理と呼ばれた女性は驚きながらも、軽い皮肉で受け流す。二言三言話した後、愛理が私に気づいた。写楽は「私のボディーガードだよ。そのほうがフェアじゃないかい」と言う。愛理は一瞬写楽を睨みつけると、ひきつった笑みで、二階に部屋が用意してあるのでそこでくつろいでいてくれと言った。 写楽は愛理に話があるとの事だったので、私一人が二階へと上がる。 二階のドアには、八戸様、須藤様、本夢様と張り紙がしてあった。ということは、今日この別荘に滞在するのは愛理を含めて5人ということだ。 本夢様と書かれたドアを開ける。どこかの部屋から頻繁にトイレの水を流す音が聞こえた。 14:20 ダイニングに入ると、キッチンで慌てて冷凍庫を閉める女性の姿があった。 私から挨拶をすると、彼女は八戸だと名乗った。さて、利き手を確認しなければ。 彼女が冷蔵庫の近くにいたので、何か飲み物でも無いかと聞いてみる。冷蔵庫から缶のコーラを出してくれたので、「深爪が痛いので申し訳ないがプルタブを開けてくれないか」と頼んでみた。彼女は多少訝しんでいる様子だったが、右手でプルタブを開け、私に渡してくれた。よし、八戸は右利き。 14:30 ダイニングに移動して八戸と他愛もない話をしていると写楽が入って来た。残りの一人の利き手も確認しなければならない。 須藤に挨拶してくると告げ、ダイニングを出た。 14:35 須藤様と張り紙がされているドアをノックし、中の人物に挨拶をする。雑談をしながら利き手を確認する方法を考える。 彼の体格の良さから察するに、何かスポーツをやっていそうだ。試しに聞いてみると野球をやっていて甲子園を目指していたとのこと。運動不足の解消などと適当なことを言って、ピッチング、バッティングフォームを見てもらう。どうやら彼は右投げ右打ちだ。須藤も右利き。 写楽の利き手は元々知っている。 都合が良い。私、愛理、八戸、須藤は右利き。写楽だけ左利きだ。 14:55 熱心過ぎる須藤の野球指南にほとほと嫌気がさしていると愛理がやってきて、みんなでお茶にしましょうという。助かった。須藤と連れ立ってダイニングへ向かった。 15:00 ダイニングに入ると、既に八戸と写楽の姿があった。 八戸がこちらに近づいてきて、写楽のおじいさんが名探偵という話を聞いたのだけれどもと尋ねられた。嗚呼、又写楽の中二病が発症したか。今は、金田なにがしが彼のフェイバリットらしい。私はあきれ顔で「そういう病気なんです、気にしないでください」と答えておいた。 愛理がお茶を淹れようとするのを写楽が遮る。お茶汲みは彼の仕事だと私を指さした。 愛理に一服盛られる事を怪しんでの発言か。丁度いい、私が一服盛ってやろう。ポケットに青酸カリの小瓶を入れていて正解だった。私は、いかにもやれやれといった態度で「まぁ、一番の部外者は私ですからね。紅茶でよろしいですね」と言ってキッチンへ向かった。 6人掛けのダイニングテーブル。愛理がキッチン側の端に座った。須藤が愛理の正面の席へ座る。 八戸は須藤の隣に座った。写楽はウロウロとダイニングテーブルの周りを歩いている。 写楽はおそらく紅茶を飲まない。探偵事務所に常備しているコーヒーと紅茶はいつもコーヒーの減りが早く、紅茶はあまり消費されない。なので、コーヒーを用意してやれば、気まぐれでも起こさない限り彼はコーヒーを選ぶはずだ。 持ち手を左にした時の飲み口に青酸カリを塗る。コーヒーを注ぎ入れ、念のため写楽がコーヒーを取るよう確認する。「写楽、お前はコーヒーだよな」 しかし、その呼びかけに返ってきた返事は「いや、今日は紅茶をもらおうかな」というものだった。 つい「何だよ、いつもはコーヒーじゃないか。もう淹れちゃったよ、まったく」と悪態をついてしまった。仕方がない。写楽以外右利きなら全てのカップに塗っても大丈夫だろう……私はほかのカップにも同じ場所に青酸カリを塗り、紅茶を注いだ。 もしこれで写楽以外が死んだとしても、私と他の参加者との接点はない。私が疑われることはないだろう。青酸カリの小瓶を持ったままでは危ない。指紋を拭いて一旦食器棚に隠しておこう。 5人分のティーカップを乗せたトレイをダイニングテーブルへと運んだ。 「しょうがないからコーヒーは僕がもらうよ」一つだけコーヒーの入ったティーカップを私が手にしようとしたその時。 「ああ、できれば私はコーヒーが良いな。コーヒーいただくよ」 と須藤が言い、コーヒーを右手に取るとそのまま一口啜った。 次に八戸が紅茶を取り、まず愛理の前に置いた。ありがとうと優しい笑みを八戸に返し、右手でティーカップを持った愛理は紅茶に口を付けた。八戸も残りの3つからカップを一つ右手で取り、一口啜った。 今のところ全員青酸カリには口を付けていない。 私は空いている席にカップを置き、「おい、写楽、ここに置いておくぞ」と声をかけた。八戸の隣の席に座って、最後のカップで紅茶を飲む。よし、完璧だ。仕掛けた私も紅茶を飲んだことを皆が見ている。後は写楽があの紅茶を飲めば……。 しかし、いつまでたっても写楽は席にも着かず、紅茶にも口を付けずにウロウロとその辺を歩いている。 いい加減イライラしてきたところで、メロディーが流れてきた。どうやら愛理のスマートフォンに着信があったようだ。彼女はポシェットからスマートフォンを取り出し、右手でそれを操作しながら、軽く笑みをこぼしている。どうやらメールのようだ。スマートフォンを操作しながら左手でティーカップを持ち上げた。一瞬息が詰まる。そんな私に気づくはずもなく、彼女は紅茶の残りを飲み干した。 しばらくの後、うめき声と共に愛理がテーブルの上に突っ伏し、動かなくなった……。 →プロローグへ

あなたの目的

青酸カリを仕込んだ犯人だと特定されない

ロールプレイのヒント

偽装カルテにより写楽に脅されてお金を支払っている事を自ら明かさない

和渡の所持品

A・本夢写楽が使い込んだ請求書の束 B・参加者の利き手を確認したメモ

和渡の記憶

「守屋 鄭(もりや てい)」を知っている 裏社会の何でも屋。主に犯罪の計画や、やり方などをコンサルティングする人物。 「百舌 芽愛里(もず めあり)」を知っている 写楽が持っている偽装カルテのクランケ。死因を偽装する事により、どこかの御曹司である容疑者が無罪になるとのことで、高額な依頼金を積まれ、偽装カルテを作成した。

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